2008/06/08

O嬢MANIA

 昨日は中野に行ってきました。まんだらけマニア館(?)は毎回私を苦悶させるところです。
 昨日は日本語のO嬢のマンガ、初版本と皮のカバーの分厚いO嬢のマンガに遭遇。特に心引かれたのは、後者。いつもいる髪の毛が長めのおにぃさんに中身を確認させて貰いました。
 あぁぁ・・・・。
 マンガはフランス語。右側のみにマンガは印刷され、左側には小説(解説??)がついております。絶対にレアもの。しかし、値段は¥8400・・・。貧乏学生には少々堪える値段でございます。
 以前ここで見つけた絶版『マゾヒストたち』(澁澤龍彦訳)は¥4500超で、その場は諦め、後日覗いたらもうなくなっていました。あの後悔の記憶が蘇りました。なかなか入荷しないものは買わなくては・・・。
 ところで、私はすでに『O嬢の物語』は
☆日本語文庫:
 澁澤龍彦訳(3冊目 2冊は布教活動しました) 
 鈴木(?)豊訳(神田で元々¥200くらいのが¥1200であった。即買い。)
☆フランス語文庫:
 『O嬢の物語』のみのもの(18ユーロ)
 『ロワッシーへの帰還』付きのもの(10ユーロくらい)
☆コミック:
 日本語版(こないだ新しく出た 全2巻 一冊¥2500)
 フランス語版(『ジュスティーヌ』入り 最近出た再録本 ¥3800くらい)
 ・・・と、7冊も持っているんですよね。結構マニアの域のつもりです。
 ちなみに訳で言うと澁澤龍彦のは時代的に削除しなきゃいけなかった表現があったそうで、完訳ではないそうです。そして鈴木豊訳は完全な訳だそうなので、絶版なのに1200円でとても安く買えて幸いでした。フランス旅行に行った際に買ったフランス語版は、日本で翻訳されてない、続きの部分『ロワッシーへの帰還』がついたものがどうしても欲しくて血眼で探しました。『ロワッシーへの帰還』単体では発売されていないため、本屋で検索してもらっても出ないし、色んなO嬢を中身確認しまくってやっと手にいれました。
 コミックはもちろんグィド・クレパクスのものですが、赤坂の本屋で偶然発見。買うつもりで探していたわけではなかったのですが、運命の出会いを感じて購入。フランス旅行中にフランス語版かイタリア語か英語版も手に入れようとしていたのですがどうしても見つからず(結局イタリアで『エマニュエル夫人』と『毛皮を着たヴィーナス』の入った英語版再録本だけゲット)たまたまフラッと入った中野まんだらけで見つけ、大興奮し運命の女神に感謝しつつ購入。
 
 昨日見つけたのが、もしもただ装飾が素晴らしいだけの中身同じものだったら買わなかったでしょうが・・・・。左側の文章が気になりました。小説総てをマンガと同時進行で同ページ数で納めることはできないだろうし、きっと今私が持ってないものが書かれている・・・そこが私を苦悶させました。
 いったん諦め、しかしカードで分割できたら買ってしまおうと腹を据え、再度入店(昨日4度目)。分割できるか・・・・できました。6回払い。ありがとう、神様。そして幸せの重荷を握りしめ、中野を後にしました。

 これだけたくさん持っていると、何回も読み返したのだろうと思われそうですが、たしかに日本語版コミックは何度も何度も読み返しましたが、実は小説は最初から最後まで読み返したことは1度しかありません。毎度毎度ページをめくる度に、O嬢の心情描写に心が揺さぶられすぎて、怖くて読めなくなってしまうんです。・゜゜・(≧д≦)・゜゜・。マンガはなんかOは無表情だし、美しいセックスコミックとして読めるのに、小説はどうしてもダメ。最初に読んだときが衝撃すぎて、あれから全然読んでなくても、まだトラウマです。でもそろそろもう一度読まなくちゃ。フランス語でも読みたいし。

 とにかく『O嬢の物語』は私の一生を変えました。私がどう感じ、どうされたいか、その怖さはなにか、全部が詰まっています。私も鉄の指輪で拘束されたい。と、思ってしまう。だから怖いです。とりつかれたような気がする。
 
 昨日フランス語版マンガをパラパラめくりました。普通の恋人だと思っていたのに、ルネにあんなことをされて、それでもOが「Je t'aime.」(「愛してるわ」)と、彼を受け入れるように言うと、ルネがそれを訂正させ、「Je vous aime.」と言うように直させます(「繰り返せ、あなた様を愛しております、だ」みたいな。)あぁ!!!これだけでもう私おかしくなりそうです。いままでTUで話しかけていた恋人にVOUSで呼ぶように命令されるだなんて!フランス語でないと伝わってこないニュアンスをこの二つの台詞だけで少し理解できて、それがとても新鮮で完璧な主従で、あぁ・・・素敵です(TωT )

 きっと卒論はこれにします。そのためには千草忠夫訳のもよまなくては・・・。まだまだマニアになろうと思います。今度は神田にまた探しに行きます。

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