2008/04/21

『愛』についてのあいまいな感想。

いい言葉はあった。純粋で、フェミニストで、女性が理想とする男性の愛がそこには描かれていた。
古い世界の恋愛哲学であっても、伝わってくるものはたしかにあった。
けれど、結婚を神聖化し、夫が妻のそばにいることが最高に幸せであると繰り返し説く著者の意見に
私は少し戸惑った。
だって、19世紀に書かれた、愛の聖書であるこの本に、
夫は妻のそばにいるべきで、外で遊ぶべきでないと強く何度も書いてあるくせに、
今の世の中、日本の夫たちは堂々と風俗にいくではないか。
この2世紀、男はなにも変わらず、妻の嫉妬の苦しみも変わらない。
なんと成長のない人間・・・。
絶望感がこみ上げるし、無理のある理想主義に逆に冷めてしまう。
最後まではまだ読んでいない。読む意味があるのか、わからない。
だって、著者の見出した理想の夫婦像はいまだ実現されていないという事実を私は知っているから。

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